通備拳について

通備拳とは中国の陝西省、甘粛省方面に伝わっている武術です。

劈掛拳という武術の体使いを中心として八極拳、翻子拳といった武術を取り込んおり、

一つの体使いで数多の武術をこなすことができます。通備拳に伝わる各々の武術については以下で述べていきます。

劈掛拳

通備拳の核をなす武術です。掌の小指側で大きく斬り下ろす動きである「劈」、掌の親指側で大きく斬り上げる動きの「掛」

という二つの動きを組み合わせ多彩な技を繰り出します。主に遠間から腕を振り回すように攻撃する武術のようにイメージされていますが、

実際には直突きや接近戦の技法も豊富です。

八極拳

体当たりのように相手に飛び込んで強烈な一撃を放つことが特徴的な武術です。相手に接触した状態から技をかけることを得意とします。

通備における八極拳は体を大きく使うので射程距離が長くなっています。

翻子拳

拳の連続打ちが特徴的な武術です。その動きの中にはスウェーバックやウィービングと共通したものがあり、旗鼓勢と呼ばれる構えはベアナックル時代のイギリスボクシングと酷似しています。翻子拳は本来は短打の武術ですが通備の翻子拳は体を大きく使うので射程距離が長くなっています。

 戳脚

蹴り技が主体の武術です。主に低い蹴りで相手の脛を狙っていきますが時折高い蹴りも繰り出します。蹴りと歩法は不可分なので戳脚を練習することで劈掛拳や翻子拳の歩法を向上させることができます。

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